うちの施設の本店は、よく出る。本当に出る。
出るって何が…?
はい。いわゆる幽霊さんというお方が。
嘘つけっ!
はい。そう思うのは当然なんですが、マジなんです。。
仕事が遅くまでかかり、深夜まで残っていると、、。
○ドアがノックされたので、インターフォンのカメラを確認して観ても誰も居ない。
○突然、照明器機がチカチカ点灯する。
○使用してないデスクの椅子が動く。
○空(白紙)のファックスが送られてくる。送信先の番号も記されていない、本当にただの白紙がくる。
○誰も乗ってないエレベーターが上がって来る。(エレベーターが上がってきて、うちの階で停まり、エレベーターが開く。しかし誰も乗ってない。)
しかも夜間はエレベーターをロックされているので、外部からはうちの階を指定して上がることは出来ないのに。。
……というようなことが今までに多々あった。
おかしな現象や、ラップ音のようなことでそれまでは済んでいたが、一昨年の1月。とうとう実際の「お方」を見てしまった。
その日も夜遅くまで職場に残っていた。
ドアをノックされた。トントン…。
共に残っていた同僚が、カメラを確認した。誰も居ない…。
同僚と、「またかよ~怖いな~」と。
数分後、またトントンと。
「えっ?また~??」
やはり誰も居ない。
「勘弁してくれよ~。」
そんなことを言いながら仕事を続けていた。もはや、こういったことにはすでに慣れていて、あまり気にしなかった。
さてと、トイレに行って来よっ。
トイレはエレベーター前の横にある。
用を足していた。。ふとトイレの窓を見ると、、
「ほげっ!?」
赤いランドセルを背負った小学生低学年くらいの女の子が立っている!
しかも窓の向こうは空中(5階)である。人が宙に浮いてるという状態である!
「ひ~~っっ!!」
女の子は自分の方を見て、悲しそうな顔をしてる。その顔は血色が悪く、真っ白い。
「ちょ、ちょっと~!」
自分の叫び声に同僚が気づき、慌てて駆けつけた。
「どうしたんですかっ!?」
「便所の窓!窓を見てみっ!女の子がっ!」
同僚が確認したら、すでに女の子は消えていた。
「誰もいませんよ。も~う、驚かせないでくださいよ~。」
「いやいや、マジなんだって!」
とか言いながら、室内に戻ろうとしたら、トイレの方から、、
「行かないで。行かないで~。」と女の子の声が…。
「うわ~~っっ!!」
同僚と共に絶叫。
室内に逃げ込んだ。
すぐさま後片付けをし、事務所を後にした。。。
この日以来、夜遅くまで残っていても、トイレを我慢するようになってしまった。。
いい歳したおっさんが、「怖いからトイレに着いてきて」、、と言えるわけがなく。。
文章・T