今年の2月。子ども食堂に来てくれる女児から連絡がきた。2月14日は時間はありますか?と。
夕方少しなら、、と伝えると、それでもいいから会いたいですと。話しがありますと。
何かあったのかと思い心配だった。
約束した14日当日。。
女児はニコニコしながら現れた。
とても元気そうだ。
すると女児は、「これ!」と、持ってきていた紙袋を自分に渡す。
…何これ??
袋を開けて見ると、沢山のチョコレートが入っていた。
10円チョコやら、手作りであろうと思われるチョコやら沢山入っていた。
「どーしたのよ、こんなに沢山のチョコ。。」
女児は、「今日はバレンタインだよ!あたしが皆から預かったやつを代表して持って来た!」
「えっ?わざわざ~?」
「これが、○○からで、これが○○から……。」
誰がどれをくれたのかを説明してくれる。
「うわ~嬉しいなぁ。本当にありがとう。みんなにもよろしくねぇ。」
とてもとても嬉しかった。感激して泣きそうになった。
そして今月に入り…。
自分にチョコレートをくれたこの女児、約10人くらいから、一斉にメール等が届いた。
中にはURLが貼り付けられたメールもある。
「何このメール…?」
開いてみると、楽天やamazonの洋服や靴などの購入サイトだ。
えっ!?ま、まさか…。
「あたしはこれが欲しい」とそれぞれが伝えてくる。
ホワイトデーに渡す、バレンタインのお返し商品だっ!
やられたっ!!
金額を確認すると、6000円くらいの物から、高い物だと20000円近い商品を言ってくる子がいる。
「あの女児の満面の笑みは、この日の為かっ!!」
自分も一斉に返信。
「このクソガキ!…い、いや、○○ちゃん!!自分ら、こんな高額なお返し有り得ないべっ?きちんと皆で相談して、同じ金額な物にしなさいっ!」…と注意。
しばらくすると、それぞれから改めて返信が届いた。
「じゃ、これでいいよ、ケチ!!」みたいな返信の子もいた。。
ケチて!こ、このクソガ…いや、子どもめ~っ!
言われた物をそれぞれ購入し、3月14日に渡してあげた。
ありがとう!と喜んではいたが…。
なんちゅーしたたかな子どもじゃ。。
結局、お返しのプレゼントは合計で5万円ほどになった。
てか、10円チョコが5万円に化けるんかいっ!!
来年は絶対に騙されない…。
文章・T