先日、仕事が夜遅くまでかかってしまい、手伝いに来てくれていた大学生を車で送ることにしました。
「暑いからアイス食べながら帰りたいです!」
と言うことで、コンビニに寄り、アイスクリームを購入しようとなりまして。
道ばたに車を停めて、学生に1000円を渡して、
「これで買ってきて~。車で待ってるから。」と。。
満面の笑みで戻ってきた学生。
「ごちそうさまです!おつりです!」
あれ?おつりがたったの数百円ほど。
…アイス3つだよね?
「Tさんはこれどうぞ~!」
と、ガリガリ君をもらいまして。
「アンタらは??」
見ると、二人はハーゲンダッツ。。
て、てめ~らっ!!
まぁ、いいや。バイト頑張ってくれたし。。
後部座席に大学生二人を乗せまして。
出発進行~。
「今日は遅くなってごめんねぇ。疲れてたら寝ててね。着いたら起こすからさ。」
…と言うこちらの言葉とは裏腹。
ルームミラーで二人をふと見ると、、
「わーい!ドライブだ~っ!!」
と、ハイテンション。
元気だな~。
あんなに動きっぱなしだったのに。
若いっていいなぁ。。
俺なんか、早く風呂に入って今すぐ寝たいくらいなのに。。
「Tさん、明日も仕事早いんですか?」
「うん、そうだね。」
「それなのに送ってもらっちゃってすみません。」
「いやいや、こちらこそ帰りを遅くさせちゃって。。」
…礼儀正しくていい子たちだなぁ。。
「夏休みだけどコロナだから帰省もできないし、唯一バイトに来れて嬉しいです。」
「そっかぁ。今年も帰省できないのかぁ。」
「はい…。」←顔がめちゃ暗くなる。。
「あっ、そーそ!
前にも言ったけど、うちで良けりゃ、バイトに入ってない日でも、メシとかいつでも食べに来てよね。」
「はい!ありがとうございますっ!」
もう一人の学生がポツリ。。
「あ~家に帰りたくない。」
「なんでよっ?」
「家に帰っても一人で寂しいです。」
「実家にも帰れてないもんねぇ。ひとり暮らしだと寂しくなっちゃうよね。
今も言ったけど、バイトがない日でも、いつでも遊びに来るんだよ。遠慮なんかしないでね。」
長引くコロナ禍で苦しむ学生に、せめて何か安心する言葉を伝えたいのですが。。
すると、、
「あっ!!そうだ、Tさん!
このままドライブして、どこか出かけましょうよ!」
「えっ!?」
「そうしましょうよ!
海とか行きたい~!行きましょうよ!」
「いや、無理!
ぜってー無理!!明日も仕事が早いって言ったべやっ!」
「やだ~~。
帰りたくない~。どっか連れてって~。お願いします~。」
「急に無理だって!
アンタら若者と違って、こっちにはスタミナ調整っちゅーのがあるんだよ!」
「なにスタミナ調整って~。
やだ~!帰りたくない!」
「じゃかぁしいっ!駄々こねんじゃね~っ!」
……シ~ン……
てか、「帰りたくない、どこかに連れてって」って。。。
このシチュエーション。。。
そう言えば、30年くらい前。
免許とりたての頃。
友だちと会っては、その時の勢いやノリで、海まで車を走らせたり、土手に行って花火をやったりしたなぁ。
車中で笑って騒いで。
んで、女性に「帰りたくない」なんて言われた日にゃ、もうひゃっほ~い!だった。
あ~~懐かしい。
あの子たち元気かなぁ。
あん時はな~んも考えてなくて、無責任で、ただ楽しけりゃそれで良かったもんな。
○○ちゃん、ほんっとに可愛かったな~。今どうしてんだろ。幸せにしてるかな~。
……そんな当時のことを思い出したら、キュンとして涙が出てきました。。
「あれ?Tさん、なんで泣いてるんですかっ!?
ごめんなさい!私たちがどこかに連れてってとかわがまま言っちゃったから?
本当にごめんなさい!」
「いや、そうじゃないのよっ!
昔をふと思い出したのよ!そしたら泣けちゃってさ。」
泣いてしまった理由をこと細かく話しました。。
すると、、
「だったらなおさら行きましょうよ!!
もっとキュンキュンさせますから!
海、海~!」
「だから、無理だって!!
てか、もっとキュンキュンて。…キュンキュンはしたい…
…いやいや、ダメだっちゅーの!」
危うく理性を失うとこじゃねーかっ!
大人をナメんじゃね~!←必死に理性を保とうとキレ気味。。
そうこうしながら、家まで無事に二人を送り届け。。
「ありがとうございました~。
コロナが落ち着いたら絶対にドライブに連れて行ってくださいね!」
「コロナもそうだけど、本当に事前に約束してからだよ!当日のノリでは無理だよ!
スタミナ調整があるんだから!」
「だからスタミナ調整って~(笑)
ありがとうございました~。また~。」
「おう、おやすみ!!」
一人になり、自宅への帰り道。。
この歳になって、いい歳こいたオッサンが大変申し訳なくて情けないのですが、「キュン」なんてするんですねぇ。
しかも、あの日あの時と全く変わらない「キュン」でした。
細胞が一気に若返るような。
こちらの方こそ、学生に「ありがとう」です。
いつもありがとう。
今日はほんの一瞬でも、すっかり忘れていたあの時の気持ちにさせてくれて、本当にありがとうございました。
あなたたち若者は俺らの生きる希望です。
今回はノロケ話しみたいになってすみません!
T