職員ブログ

自立支援センターまめの樹の職員ブログです。

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舌咽神経痛という病気の話し

今から10年ほど前のことです。

その症状はある日突然始まりました。


物を飲み込むと喉あたりがとても痛いのです。

痛みは飲み込む瞬間だけです。

ごくんと飲み込むと同時に喉がズキ~ン!という感じです。

水分すらズキ~ンっ!


風邪をひいて喉をやられた時とは全く違う痛みで、何もしてなければ何ともないのですが、飲み込む時にだけ喉が痛むのです。

痛みは一瞬ですが、それがもう痛くて痛くて。。

日に日に痛みが増していきまして、とうとう唾液すら、、

ごくん。。ズキ~ン!!
「痛っっ!!」…と言う具合いに。

あれ~?魚の骨でも刺さっているのかしら…??

鏡で喉を見ても別に腫れているわけでもないし、何か異物の存在も確認できません。

少し痛いレベルではなく、激痛が走ることもあるので、これはマズイと思い近所の耳鼻咽喉科に行きました。

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お医者さんは、鼻から細いカメラを入れて、喉を奥まで見てくれたり、触診をしてくれたり。。

「喉はきれいで、別に何ともないですねぇ。そんなに痛いですか?

「はい、飲み込む時だけズキンと激痛が喉あたりに走るのです。。

「う~む。とりあえず痛み止めを処方しておきますんで、これで治らなきゃ、逆流性食道炎とか胃腸の病気を疑いますかねぇ。。胃酸が逆流して、喉に違和感や痛みが出ることもあるのですよ。」

「…はぁ…。」

痛み止めを処方してもらい帰宅。


ネットで検索しても、やはり咽頭炎や喉のポリープ等が原因と。。

でも喉はきれいで何ともないって耳鼻科の先生は言ってたし。。


痛み止めを数日間服用してみたのですが、全く痛みは改善されませんでした。

それどころか、物を飲み込む時にめちゃくちゃ痛いので、何かを飲み込むのが嫌になってくるのです。
食事の量も減り、体重は減るは、体力が無くなるはで不安が募ります。

 



「胃腸の病気を疑うかなぁ。。」

そう思いまして、今度は胃腸科へ行くことに。。


ネットで、当日飲食して行かなければ、胃カメラ検査が即日可能という胃腸科を見つけまして、そこを予約しました。

問診後は、早速胃カメラで食道や胃を診てくれる流れとなりました


「とにかくまず原因を知りたい、早く治療を始めたい。。」

胃カメラが終わり診察。

「胃も食道も何ともないですよ。少しだけ胃が荒れてる感じがあるので、薬を出しておきましょう。お大事に~。」

「えっ!ちょっと待ってくださいよ。めちゃくちゃ喉が痛いんですよ。物が飲み込めないのです!」

「そう言われましてもね、、何ともないですからね。。」

「何か疑わしい病気ってないですか?」

「喉でしょ?耳鼻科にも何ともないと言われたんですよね?わたしもさっき胃カメラの時に喉を念のため確認したんですが全く何もなかったですよ。」

「じゃあ、なんでこんなに痛いのですか…??もう辛くて辛くて。。」

「最近ストレスとかありませんか?咽頭異常感症という病気がありましてね。喉に痛みとか違和感が出る病気があるのですよ。」

「ストレスですか。。いや~、、むしろ今、この喉の痛みがめっちゃストレスです!」


…結局、胃酸を抑えるような薬を処方され帰宅。


帰宅後。。
早速ネットで検索。

先生が言っていた咽頭異常感…これだっ!
ストレス球??
なんじゃこりゃ?

ストレスなどにより、喉に異物感が生じると。。

いやいや、異物感どころじゃない!激痛だもんっ!!


みるみる痩せていくし、ゲッソリした自分を見て、同僚や友人も心配してくれて、いろいろ調べてくれました。

結果、個人病院ではなくて、大学病院とか大きな病院にかかるべき!!
…となりまして、大学病院の耳鼻咽喉科を予約。


この時、痛みが始まってから、すでに1ヶ月以上が経過していました。

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診察当日。友人が車まで出して付き添ってくれました。


診察室に入ると、若い先生が症状を確認し、改めてカメラで喉を検査。

「やはり何ともないですね。別の先生にも診てもらいますからね。

別室に案内され、そこには年配のベテランらしき先生が。

名札を見ると、耳鼻咽喉科教授と。


心の中で「教授~~頼むよ~~もう辛いよ~。」

そうすがる思いで教授先生にこの間の経緯を細かく伝えました。


「ふむふむ。。それは辛いね~。ちょっと口を開けてみて~。」

と言われ、細い棒のような物を教授が喉に。。

その棒で喉をちょん。。

…ズキンっ!!!!

「い、いった~っっ!!!」


「原因がわかりましたよ。これは舌咽神経痛だね。」

ぜ、ぜついん…?はっ?

「舌咽神経痛(ぜついんしんけいつう)。神経の病気だね。うちの科じゃ診れないから脳外科に診察を回すからね。もう安心しなさい。原因はわかったから。」

「脳外科?喉なのに、脳の病気なんですかっ!?」


その足で脳外科に。
すぐにMRIという脳の画像診断をしてくれることになりました。

「舌咽神経痛ですね。今まで痛かったでしょう。まずは薬でコントロールできるかですね。薬がダメなら手術となります。」

「はい、、はい。。」

脳外科の先生が、舌咽神経痛とは何かを詳しく説明してくれていたのですが、何より原因がわかったことでの安堵の気持ちと、一番最初に行った耳鼻咽喉科と、次の胃腸科のヤブ医者たちに…いや、失礼。。お医者さんたちに怒りがこみ上げてきました。


「あの医者ども、こんな痛いのを何ともないって!胃腸科の医者なんて、ちょっと失笑してバカにしたような顔してたし!ったく、何日も苦しい思いをさせやがって~!!」とブツブツ。。


付き添ってくれた友人も、
「最初の耳鼻科も胃腸科の先生も、専門外ってのもわかるけど、可能性がある病気をもうちょっと知っておくべきだよな。良かったね~ようやく原因がわかって。今日は大学病院様々だね。」と。。

帰宅後、改めて検索。
「舌咽神経痛」とはなんぞや。。


…おかげさまで薬で痛みはすぐに軽減し、手術まで至らず現在を過ごせています。


よく原因不明の病気で苦しんでいる人がいるとか聞きますけど…。


自分は幸いにも病名がわかり、治療が出来ました。

最初に行った病院には、別に誤診をされたわけではないのですが。


行く病院を見極め、そこのお医者さんがどれだけの経験があり、どれだけの知識を身につけているか。

この出会いは運かねぇ?神さま~。。


良い医師を見つける。出会う。
これが一生にかかわることになる。
本当に大切なことだと痛感した話しを今日はさせてもらいました。。。



T

 

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