職員ブログ

自立支援センターまめの樹の職員ブログです。

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弁当屋のおばちゃん再び

以前「おにぎり」のタイトルで書いた行きつけの弁当屋さん。
今回はそこでの別のお話しをしようと思います。

 

その店は朝はおにぎり、昼はお弁当と、いつも便利に利用させてもらっているお弁当屋さんです。

 

 


ある日
いつもの様に注文したおにぎりを包んでくれている間、パチパチと網の上で焼かれている物に目をやると魚の皮が並んでいました。

「…魚の皮?。皮だけ?」

こうして焼いた皮で出汁を取るとか…
何か料理に使うのかな?

何となく気になったものでおばちゃんに

「それ何ですか…?」

と聞くと

「あぁ、鮭の皮。こうやって皆で分けて食べてんのよ」

要するにおにぎりやお弁当で使った鮭の、余った皮の所を自分達の楽しみとして焼いて食べているという事らしい。

「へ〜。なるほど、無駄にならなくていいですね」

と商品を受け取ろうとした時、おばちゃんは2〜3枚の皮を透明ビニールに入れて

「食べてごらんよ、美味しいから」

とくれました。

「え、いいの?ありがとう!」

と貰い、後で食べたところ…
これが本当に美味しい!

塩気があってバリバリとして、焦げ目もあって、つまみにうってつけの美味しさ!

これだけで売ればいいのに!、ってくらいに美味しいのです。

鮭って皮が一番美味しいのかも…

 

数日後

「あ、この前の皮!美味しかった〜」

なんて挨拶を交わしました。


その後もちょいちょい鮭の皮をくれるようになり、他のおばちゃんが僕の対応をしている時も後ろの方から

「あ、お兄ちゃんに皮あげて!」

と、わざわざ言ってくれるようになりました。

こんな風にしてもらえるのは本当に嬉しいです。


ある時、
そのおばちゃんが食材の袋をぶら下げながら自分のお店に向かって歩いている時にちょうど僕とすれ違う形になったのですが、そのタイミングで手に持っていた食べかけの大きな夏ミカンを当たり前の様に
「ほら」
と僕に渡して来ました。

僕も僕で当たり前の様に

「あぁ、ありがと」

と受け取り、続きの房をもぎ取りながら食べました。


なんだろう…


おばちゃんと僕の間には何かを「くれる人」と「貰う人」の構図がしっかりと出来上がっているのです。


またある日、
昼のお弁当を買いに行くとおばちゃんが透明ビニールに大量の梅干しの種を入れて渡して来て

「これ果肉が付いてるから夏バテ防止にしゃぶってもいいし、お茶に入れてもいいし、焼酎に入れて飲んでもいいし」

とくれるのです。

おにぎりに使って残った梅干しの種には梅の果肉が残っている訳ですが、それを店のおばちゃん達は今言った様な事で消化しているみたいです。

「へ〜いいの?ありがとう!」

と、その晩は焼酎のコップに数個入れてガラガラとかき混ぜて頂いてみました。


その後もたまに余った鮭の皮や梅干しの種をくれるのでありがたく頂いています。
本当に嬉しいしありがたい。


いつも僕にそうしてくれるのは店長的な立場のおばちゃんで、他のお手伝いおばちゃん達はその指示に従って僕にくれるのです。

もちろん他のおばちゃん達とも普通に挨拶はしていますが、僕は何となく…

「大丈夫かな。僕が来た事で本当は自分達が食べる筈の皮の取り分が減ってがっかりさせてないかな…」

と気になる時があります。


それから実は気になる事で言うともう一点ありまして…


そのメインとなる店長おばちゃんが奥の方で作業をしながら僕に気づく時がある訳ですが…

僕が他の客と並んでいる時に店の奥から

「あ、お兄さんに皮あげてぇ!」

「ほら、お兄さんに梅干しの種あげて!」

と声を上げ、他のおばちゃんが

「あぁ、はいはい」

とくれるのですね…。


まぁ、その…

非常に有難いのですが…


他のお客さんの並ぶ前で透明ビニールに入った「魚の皮」や、ギチギチに入った「梅干しの種」を貰う時にはちょっとだけ

「あの…は、早く。梅干しの種を、種を素早く僕に渡してぇ!」

と動揺する自分がいるのです。


いや本当にありがたいのですよ?何度も言いますけど嬉しいしありがたいのです。

ただ他の客の手前…
「魚の皮」や「梅干しの種」を待ってまで貰う姿がなんとも、、その、、


「こいつ何貰ってんの?」

…っていう…


いや本当に感謝しているのです、

おばちゃんいつもありがとうございます!


ただ…

なるべくこっそり渡せる秘密の暗号みたいなの作りませんでしょうか…?

…なんて。

 


KS

 

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紀州梅干しの老舗【中田食品】