夏の空はどこまでも高く青く
雲はゆっくりと巨大だ
太陽は燃え輝き
緑の木陰に蝉は全力で鳴く
…という事で暑い夏もそろそろ終盤に近づいて来ました。
以前「決定的瞬間の話」(ゴキブリが飛んで来て自分の胸に止まった話など)をブログにあげた時に
「いいじゃないですか。弁当買って外で食おうとひろげたらセミにおしっこ引っかけられてパーになるより(^^♪」
というコメントを頂きました。
弁当食べようとした瞬間にそのタイミングで蝉にシッコかけられる…って、確かにそんなの勘弁してほしいですよね(笑)
面白いな〜と思えたもので、その状況を蝉の視点に立って書いてみる事にしました。
…要するに。
こうやってブログネタを一回でも助けて貰おうという試みですね!
(↑ハッキリ言った)
〜〜〜〜〜〜〜〜
老蝉「ゴホッ、、ゴホァ〜ッ、、」
若蝉「じっちゃん大丈夫か?」
老「あぁ…ゴホァ〜ッ、カ〜ッぺっ!」
若「じっちゃん!」
老「あぁ…ワシは今日で一週間目。もう間もなくじゃろうて」
若「そんな、弱気な事言わないで。じっちゃん頑張ろうよ」
老「あぁ…。てゆーか、あんま『じっちゃんじっちゃん』言うなや!
ワシとお前は3日しか変わらんのじゃから」
若「たった3日でそんなんなるんか?俺もあと3日でそんな風に…」
老「…なる。」
若「しかし考えられない。今俺はこんなピンピンしているのに…」
老「最後の3日は急激なんじゃよ」
若「そんな…しかし言葉遣いまでそんな風に…」
老「じゃろ?ワシも3日前までは…
『今日も陽射しヤバ目、激アツ〜!、
ミンミン鳴くのマジクソだり〜んですけど〜ww』
とか言っておったんじゃから…」
若「そうなんだ…。つーか若い頃のじっちゃんなんか嫌いだわ…」
老「しかし老いさらばえたとはいえ、何かこの世に生きた証を残さねば生まれた意味が無い!
…あそこにおる人間が見えるか?」
若「うん。座って弁当食おうとしてるやつか?」
老「そうじゃ。あのデカい人間どもはワシらの事など夏の風物詩などと、ひと括りの『蝉』として片付けとる。
ワシはあれに当たり、向こうにとって忘れ得ぬ『個』としての存在を植え付けるんじゃ」
若「なんか凄そう…でもどうやって?」
老「今まさに弁当を開けようとしておろう。あれにワシのシッコをかけて弁当を全滅させてやるんじゃ」
若「…なんて地味なんだ」
老「あの人間にとってワシは無視の出来ぬ特別な蝉として存在し続けるであろう。その記憶は人に語り継がれ、ワシの魂は永遠に生きるじゃろう」
若「そ、そうか。じゃ頑張って!」
老「今じゃ、見ておれ!、
はいミンミ〜ン……シーッコ!」
人間「頂きま〜…えぇ!……最悪」
老「…コロリ」
若「じっちゃーん!、、
しっかり見届けたよ。
実に見事…
見事じゃったよ…
こ、言葉遣いが!
もう…」
こうして蝉達の熱い夏は終えて行きます。
私達にとっては毎年の夏ですが、蝉にとっては一瞬の夏。
残り少ないこの夏を、生命力溢れる蝉の鳴き声と共に乗り切りましょう!
KS
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