4月ですね~。てか、もうすぐゴールデンウィークですが。。
今年も進学や就職で上京してきた人たちが沢山いるかと思います。
夢や希望を背負って。。
ようこそ東京へ!
自分は30年前に上京してきた時…。
見るもの聞くもの、何もかも新鮮・刺激的で毎日いろいろなところに出かけたものです。
田舎の友人に電話をかけると、必ずと言っていいほど聞かれたことがあります。。
「誰か芸能人に会えた??」と。
必ずです。どの友人も必ず「芸能人に会ったか?」と聞いてくるのです。
親くらいですかね。
「ちゃんとご飯食べてるのか?」
「風邪ひいてないか?元気か?」
と健康面を案じて聞いてくれるのは。。
友人に言うのです。
「俺が住んでるのは板橋区ってところで、芸能人が歩いてるところじゃないんだよっ。銀座とか六本木とかウロウロしていたら会えるかもだけどね!」
友人は、
「じゃ、毎日銀座とかに行けばいいじゃん!」と。
てか、別に芸能人に会う為に上京してきたわけじゃない!東京って言えばやたら芸能人・芸能人て。…ったく、これだから田舎者はっ!
…い、いや。。
しかしだ…。。
たしかに一度は外を歩いてたら「○○が歩いてた!俺、生○○見た!」とか自慢してみたい。。
そしてその日は、ある日突然おとずれました。
ビルメンの仕事で、高田馬場の、接骨院が入るマンションの共有部の階段をブラシで擦っていた時です。
誤っておもいっきりバケツの水が歩道に跳ねてしまいました。
「いけねっ!!」
跳ねた水が通行人にかかってしまい…。
「あっ!すみませんっ!!」
その人は、
「ちょっと~。。気をつけてよ~。。」と服に跳ねた水をはらい。
その人の顔をよく見ると。。
…あれっ!?
この人、どこかで見たことがある!
あっ!!
や、や、山口良一さんだ~っ!!!
自分はタオルを持って駆け寄り、
「これで拭いてください!本当にすみません!あ…あの。。山口さんですよね!?」
山口良一さんはニコッと笑い、
「いいよ、いいよ。お疲れ様。気をつけてね。」
と言い、立ち去りました。
…うわ~。。
山口良一さんだ~。
めちゃいい人じゃん!!
…感激!!
初芸能人!!
この日、自分は帰宅してすぐに友人に電話をかけました。
「あのさ!今日仕事中に、山口良一さんに会ったんだよ!」
友人は、
「…誰それ?」
友人
「あ~~ハイスクールララバイ歌ってる、あの人??」
自分
「そーそっ!」
友人
「てか、お前。。地味な芸能人に会って喜んでるな~。もっとさ、三上博史や鈴木保奈美に会ったとかそーゆー報告してくれよ~。」
自分
「あんっ!?いつもいつも誰か芸能人に会ったかって聞く癖に!」
友人
「そーだけど、山口良一に会ったって聞いて、どうリアクション取りゃいいのよ。へ~って言うしかないじゃん。」
自分
「あんっ!?山口良一さんだぞ!めちゃいい人だったんだぞ!水かけちゃったのに、ニコッとしてくれたんだぞっ!!」
友人
「み、水??山口良一に水かけたってどーゆーこと!?」
自分
「ふ~んっ!!」
ガシャン!
…思わず電話を切ってしまいました。。
芸能人との初めての遭遇で、めちゃ興奮気味の自分。
一方の友人の冷めた対応。
この温度差。。
…あのやろ~山口良一さんに失敬な~っ。。
しばらくすると電話が鳴りました。
別の友人からで、
「聞いたぜ~!お前、山口良一に水をかけたんだって!?」
あっ?水かけたっ?
いやいや実はね。今日さ…、、
事情を話して電話を切ると、すぐにまた電話が鳴り、それはまた別の友人で。。
「お前、山口良一に水をかけたんだって!?」
いやいや違うんだって!だからね、こうこうこーゆーことで。。
…てか、疲れんな、これ。。
…数日後。。
田舎の友人たちが、この話をそれぞれの知人にまた伝えてしまい、どんどん広がってしまったようで。。
最初に電話をした友人に、山口良一さんになぜ水がかかってしまったのかを言わずに電話を切った自分もいけなかったのかもしれませんが。。
変な伝言ゲームのようにこの話しが盛られていき、、
『山口良一さんが住んでるマンションの掃除を自分がやっていて、その時に部屋から出てきた山口良一さんに向かってバケツの水をかけた。芸能人に喧嘩を売ろうとした。』
…という話しになっていまして。。
で、自分の親にまで話が届き、、、
「こら~っ!お前!!東京に行って、人さまに何やってるんだ!しかも相手は芸能人らしいな!?俺ら恥ずかしくて近所を歩けないじゃないかっ!」と父親から叱りの電話がありました。。
…勘弁してくれよ~。
何をどうしたらそーゆー話しになるのよ~。
これだから田舎者はさ~。。
山口良一さん。。
その節はすみませんでした。
服を濡らしちゃって風邪などひきませんでしたかね…。
また会いたいなぁ。本当に爽やかでいい人でした。。
T
出典:ニッポン放送 NEWS ONLINE
https://news.1242.com/article/123907