俳優の木村拓哉さんが織田信長に扮して騎馬行列などに参加する「ぎふ信長まつり」への観覧希望者が、定員1万5000人の観覧席に対して約64倍の96万6555人の応募があったそうです。
「一目キムタクを見よう」という人々の熱い想いが凄いなぁと感じました。
以前…ある芸人さんがキムタクの魅力についてラジオで語ってました。
楽屋に挨拶に行ったらちょうど木村拓哉さんがお弁当を食べていた所だったらしいのですが、その食べる姿が本当に格好良かったのだと。
お洒落に…とかじゃなく、男らしく頬張って食べるのだけどそれが同性から見ても本当に格好いいのだという。
24時間、生きる姿がもうキムタクとして様になっているらしく、その後喫煙所でタバコを吸っていたその芸人さんの所へ彼が栄養ドリンクを持って来てくれたらしいのですが、
その時もガシャッと冷蔵庫から取った二本の瓶を片手の指に挟んで歩き、
芸人さんの方を一切見ず前を向いたまま隣に座りながら「ほら飲めよ」とばかりにドリンク瓶を目の前に置いてくれたのだとか。
もはやドラマのワンシーンみたい。
とにかく何をやっても格好いい。
恐らく最初は私生活でも意識的に演じる事が多かったのだろうけど「それを当たり前にして行くうちに本当にサマになったのだろうね」と話していました。
なるほど…
確かに日々の所作って大切だなぁと。
その積み重ねが定着してその人物の立ち居振る舞いは完成して行くのだから。
武道においても日頃の立ち居振る舞い…
行住坐臥(ぎょうじゅうざが)は大切だと言われております。
そんな事を思いながら立ち寄った牛丼屋。
きっとキムタクだったら牛丼一つでも格好良く食べるのだろうな…
なんて事を思い、ちょっと意識的に格好良く食べてみようかと試みる自分がいました。
(丼ぶりの持ち方はこうか?…
丼ぶりに顔を近づけ過ぎてはいけないような気がする。
箸でご飯を持ち上げ…
丼ぶりから口に運ぶまでの距離も大切みたいだ。
ちょっとこうして斜めに行くのかな…)
等と見知らぬオヤジの隣でやっていたその時、
右の鼻の奥に違和感…
急に鼻水が垂れてきたのか…?
いや、この感じは鼻水ではない。
「ツ…」と垂れてきたそれは…
…鼻血。
昔から鼻の粘膜は弱い方。
ここ最近も鼻血の固まった鼻くそを掘ってはまたそこから鼻血が垂れる…なんて事を繰り返していた。
慣れない口の開き方をしたせいで奥のかさぶたが剥がれたのかもしれない。
どうしたものか…
息呼吸を細かく吸い続けていれば下まで落ちては来ないような出方だ、、
ティッシュをバッグから取り出す為に下を向きたくない、、
こういう時はなるべく上を向いたまま絶えず空気を吸い込みたい、、
スン、スンッ、、スン、スンッ、、
…と垂れてくる鼻血を吸い込みながら牛丼をかき込む。
テーブルに置いてある紙ナプキンをちぎって鼻の穴に詰め込みたいが、正面の店員の目が気になってそれが出来ない、、
客よ来い!
店員が他の客の対応に追われてくれないと自分の真正面のままなのだ。
「いらっしゃ〜い!」
念が通じたのか、新しい客が入り店員はそちらに動く。
その隙に紙ナプキンを取りちぎって素早く鼻に詰め込む、、
もうキムタクはどうでもいい。
食べてる内に詰めこんだ紙ナプキンに鼻血が染みてくるのでそれを素早く抜き取り、新しくちぎって丸めた紙ナプキンと交換する、、
抜き取って鼻血の染みたやつは汚さないように別の紙ナプキンにぐるぐるに包んでポッケに素早く入れる、、
面倒だ…
面接でとても苦しい時間だ…
今この店内で赤いのはテーブルの紅ショウガと俺の鼻血くらいなもんだ…
早く食べて店を出ないとだ…
…………… …… …
なんとか無事に食事を終えて外に出ることが出来た。
あとはこの涼しい夜風を通し続ければやがて鼻血も固まるだろう。
……
あぁ…
…なんだかなぁ
……
…何だろな
………
…俺が…
……
…俺がキムタクやると鼻血が出るんだなぁ…
KS
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