温泉が大好きでして、ちょっと時間があれば近場の温泉施設によく出かけます。
…最近あまり行けてないのですが。。
自宅からすぐの所、さいたま市の西区に、清河寺(せいがんじ)温泉という施設がありまして、ここの温泉が良いのです~。
土日はかなり混みますので、平日の昼過ぎあたりにいつも利用します。
時間がある時は、埼玉県北葛飾郡にあります、杉戸温泉・雅楽の湯(すぎとおんせん・うたのゆ)に行きます。
昔は同僚と休みを合わせて、そっちゅう温泉旅行をしました。
特に栃木県日光市にある川治温泉(かわじおんせん)には毎月のように足繁く通いました。多い時は月に2度も3度も。
もう20年以上も前の話になります。
この川治温泉に行った時の話しです。
いつものように旅館に到着し、ロビーへ。
旅館入口に歓迎看板が貼り出されています。
○○株式会社 御一行さま
○○様 御一行さま
○○婦人の会 御一行さま
等々。。
この日、旅館は団体さまの宿泊で混んでいる感じ。。
「あれ?なんじゃありゃ??」
『男会 御一行さま』と。。
「おとこかい?なんじゃそれっ?」
同僚と笑いながらチェックイン。
部屋に荷物を置き、その後は旅館周りを散策します。
旅館の前は山。川も流れていまして、自然の空気を吸いながら、川のせせらぎ、透き通った水に魚が沢山泳いでいます。
これが本当に癒されるのです。
ちょっと歩き疲れて旅館に戻るともう夕食の時間。
栃木県は海がない県ですが、新鮮な刺身を出してくれます。山菜はどれも味が濃くておいしく、焼き魚はイワナの塩焼きが。
夕食を終え、少し寛いだら温泉へ。
この日、旅館はけっこう混み合っているかと思ったのですが、浴場の下駄箱にはそれほど草履は無く。
「やった!空いてる!」
掛け湯をして、すぐに露天風呂へ。
露天風呂には数人ほどの先客がいました。
「あ~~いい湯だ~~最高だな~。。」
ちょっと離れていた所に60代くらいの男性組がいまして。
その一人が、自分に話しかけてきました。
「兄ちゃん~いい湯だろ~。兄ちゃんどっから来たんや~?」
「あっ、こんばんは。自分、都内からです。」
「東京からかい~。東京のどこや~?」
「豊島区の大塚です。」
「大塚?知らんな~その場所~。」
会話をしながらその男性が立ち上がり、湯ぶねの縁に座ろうとすると…。。
その男性の全身には、色鮮やかな絵がおもいっきり描かれているではありませんかっ!
よく見ると、連れの男性たちの身体にもそれぞれ色鮮やかな絵が!
…自分は察しました。
そう、旅館の入口の歓迎看板を思い出しました。。。
…あっ!!この人たちだっ!男会っっ!!!!
男性は自分に、
「ここの温泉は効能がよくてな。けっこう強い泉質なんだ。だからあまり長湯しちゃうと良くないからな。ちょっと浸かったら上がって、休んだらまた浸かる。これを繰り返すんだよ~。これがこの温泉の浸かり方や~。」
「は、は、はい!そ、そうなんですね。ありがとうございます!」
「わしなんか、さっきから浸かっては上がってはでな。もう5回目よ~。」
と言い、5回だから手の指5本を自分に差し出すのですが、この男性、小指と薬指の二本が欠損していて、指が三本しかなく、5!とやってますが、3!なんです。。
…てか、おじさんそれ、3だよ!…なんて言えるわけがなく…。。
「そ、そ、そうなんですか~。。ははは~。。あ、そ~だ。内湯に行ってみよっと。失礼します~。」
こ、こわっ!
ちっとも落ち着かないよ!
すぐに浴衣を着て、部屋に戻りました。。
幸い、一日中入浴可能な旅館でしたので、夜中にまた入浴できました。
その時は貸切状態で。。
この日のことは、今となってはある意味とてもいい思い出になっています。。
川治温泉は、すぐお隣の鬼怒川温泉とは対照的に小さな温泉街ですので、昔の風情を味わえる最高な温泉地です。
旅館通りにあるお肉屋さんのコロッケも絶品です。
皆さんも是非、是非~。
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